[編集済み]山地下に設立されたサイト-████跡地、及び壊滅したサイト-2525についての調査報告
記録:2017/08/16
人類の脅威全てと『和解』するための準備が整えられていたサイト-2525にて発生した謎の壊滅について。
全ての職員並びにオブジェクトは完全に破壊され生存者は確認できず、物品もほとんどが詳細確認不能な状態にありました。
以下は発見された詳細の読み取れる物品の一覧です。
おもちゃのマイク
SCP-████-NC
(*1)の所持していたマイク。SCP-████-NCは発見された番組収録室にて両断されて機能を停止していた。収容時の名残で音声記録装置が内蔵されている。以下は記録された最後の一分ほどの記録。判別できる声はSCP-████-NCの物のみ。
<再生開始>
(SCP-████-NCの編集した番組オープニングテーマ、20秒間)
Mettatonのサイト-2525ニュースへようこそ!今日はサイト-████の開放について、元管理者・阿須越と█████に以前のお話を聞きましょう!入ってきて、ダーリン!
(歓声)
(悲鳴)
(雑音)
(27秒間無音)
どうしてだい、ダーリン。ずっと上手くやってきたじゃないか。
(以降無音)
<再生終了>
丈夫な槍
元サイト-████管理者・阿須越が所有していた決意で構成された槍。融解したエージェント・安大の死体が手に持っているところを発見された。最も強固で損傷を回復するはずの決意によって構成されているが、ナイフによる多量の傷が見受けられる。エージェント・安大の死体の損壊具合から何者かと数分間に及ぶ戦闘を行っていたと推測される。
(*2)
エージェント・安大が元サイト-████管理者・阿須越の槍を所持していたのは、すでに元サイト-████管理者・阿須越が死亡していたため当時近辺に合った最も優秀な武器として選ばれたものと推測されている。
ランニングシューズと小さなシャツ
元サイト-████管理者・阿須越の私室の引き出しの一つから発見された子供用のランニングシューツとシャツ。一枚の写真が同封されていた。付着した毛の調査から元サイト-████管理者・阿須越とエージェント・鳥得の息子が所持していたものと推測されている。
同封された写真には元サイト-████管理者・阿須越やエージェント・三途、エージェント・鳥得などSCP-700-NCと特に仲の良かった職員六名とSCP-700-NCが写っている。SCP-700-NC以外の六名の顔面は赤いペンでバツ印が書かれている。また、SCP-700-NCの表情は不気味に歪んで笑っているように観察される。
破れたノート
アルフィス博士の研究室から発見されたA4のノート。エージェント・安大とのデートの計画が50ページほどに渡って緻密に書き込まれている。
最後のページには「明日、安大とSCP-████-NCの収録現場に行く。ただ、最近SCP-700-NCの顔が何か怖いから心配だ。具合でもわるいのかな」と書かれている。アルフィス博士の死体はSCP-████-NCが発見された番組収録室にて発見されている。
焦げたオーブン
エージェント・鳥得の部屋にて発見されたオーブン。作りかけのバタースコッチシナモンパイが内部から発見された。エージェント・鳥得はオーブンの前で死亡していた。料理中に襲われた物とみられている。
空っぽの銃
エージェント・三途の部屋で発見された財団製のエネルギー拳銃
(*3)。
側面に「もうこれを使う必要性はない」と刻まれているが、最後の一文字は刻みかけである。エージェント・三途の血液が付着している。
その他の物品は識別するのが難しく調査不能な状態にあり調査は難航しています。なお、死者と名簿を照らし合わせた結果、プロトコル・トゥルーピースフルの前準備を行っていた8名のO5を含む█████人に及ぶ死者の中にSCP-700-NCの姿は発見できず、現在でも生存が否定されていません。プロトコル・トゥルーピースフルは完全に途絶えていないため、実行待機は続けられます。
ただし、状況証拠からこの事案はSCP-700-NCによって引き起こされたものとみて間違いないため、プロトコル・トゥルーピースフルの実用性について疑問が発生しています。プロトコル・トゥルーピースフルの破棄、並びにSCP-700-NCの終了許可を要求します。
追記:サイト-2525より離れたサイト-2529にて同様の壊滅事件が発生。リアルタイム映像による監視から、SCP-700-NCが直接他者に害を与えていることが確定しました。プロトコル・トゥルーピースフルは破棄され、SCP-700-NCの再収容が望まれます。
元ネタ:UNDERTALEです。こちらのページは最終ページとなっているため、お手数ながら全目録からどうぞ。
Nルート、TPルート、Gルート、そして再びPルートという変遷となっています。
Gを経たPルートなので、最後には・・・という繰り返すです。
なお、最後のページは「おもちゃのナイフ」「丈夫なグローブ」「バレエシューズ」「破れたノート」「焦げフライパン」「空っぽの銃」が元ネタです。
追記修正は歓迎します(特に一応非公式翻訳を意識したGについて特に)
下のほうにはおまけがあります。
主観的に観測されないレポート
SCP-700-NC - Child of Determination(決意の申し子)
Object Class:Thaumiel jaguarnote
対処方法:SCP-700-NCを発見し次第航空支援による包囲爆撃によって破壊してください。破壊行動は巻き戻しイベントが発生するまで続けられます。全ての集団には最低でも1人のレベル7以上の世界線変動感知能力者を同行し、巻き戻しイベント発生時は連絡によってSCP-700-NCの位置を特定、可能な限りの逃亡を行って下さい。この時、最も近い場所に居た集団は散開しSCP-700-NCに殺害されるための囮になります。
概要:SCP-700-NCはかつてサイト-████で発見された人型実態です。あらゆる存在と『和解』し世界を平和にすることのできる存在だと信じられていました。現在SCP-700-NCはサイト-2525を壊滅させた後、徒歩による移動を行って他者を殺害しながら移動しています。
SCP-700-NCは手に持ったナイフによって他者を殺害します。現状、例外なくナイフに裂かれた人物、ないしオブジェクトは即座に死亡か完全に破壊がなされ、蘇生することはできません。すでにSCP-682が破壊されていることからこの殺傷を防ぐことはできないと推測されています。SCP-700-NCは耐久性においても優れた性質を持ち、一般的な対地ミサイルによっては現状84連続で撃ち込まなければ殺傷することはできません。この耐久性は時間経過によって増加すると推測されています。
SCP-700-NCの最も特異な点は、任意の意志で時間を巻き戻すことが可能である点です。これにより、殺害された、あるいは拘束された場合即座にその状態に無い時間まで時間を巻き戻す"巻き戻しイベント"が発生します。その結果、SCP-700-NCは完全に五体満足で自由に行動可能な状態になり、本来の行動を再開します。この巻き戻しイベントについて、レベル1以上の世界線変動感知能力者は自身の巻き戻しについておぼろげながら理解することができます。巻き戻ったこと、巻き戻る以前の状況をしっかりと理解できるのは少なくともレベル7以上の世界線変動感知能力が必要とされています。
"巻き戻しイベント"は研究の結果「決意」と呼ばれる意識のエネルギー、サイト-████においてはSCP-███-NCのみが所持していたエネルギーが特に高純度になった結果発生した能力であると判明しています。SCP-700-NCを無力化するには歴史から消去するか、この「決意」をSCP-700-NC以上に高純度にすることが求められます。しかし、どちらも現状完全な成果はでていません。
あくまでもSCP-700-NCが特異な広範囲攻撃性能力を持たない単体の人型実態であること、移動方法が徒歩に限られることからSCP-700-NCが全世界の生物を殺害し終わるまでに十分な時間があるため、この長大な時間の間に何としてでもSCP-700-NCを無力化する方法が求められています。